こんばんは
9月に突入してしまいました。
思えばフランスから帰国して半年強。
あっという間すぎて、だれか時間を止めてほしいくらいです。
見る前に会社の人たちとの雑談で、「すごくいいから見て」と聞いていました。
どうやら主人公は、「きれいなものにしか目がない」ということを聞いていたので、チャラいのかひねくれてるのか、一体どんなキャラとお話なんだろうと気になっていました。
感想
感動もの。そしてすごく深い話。
「飛行機は美しい夢だ」
主人公の二郎(実在)は、自身が幼い頃にカプローニ(こちらも実在したイタリア航空産業のパイオニア)からこんな言葉をもらう。
その言葉を機に、「美しい飛行機をつくる」ため設計家になることを志す。
それからというもの、二郎は「美しさ」にとことん追求するようになる。
大学生になると、サバの骨を見て友人に「美しいだろ?」と言ったり、
やがて婚約者となる菜穂子にも、「きれいだよ」と毎日のように言う。
そんな美しさへの追及が功を奏したのか、ついに飛行機の製造に成功する。
美しい飛行機といって平和な印象を受けるが、実際はゼロ戦(第二次世界大戦期における日本海軍の艦上戦闘機)なのである。
本作品の時代背景は1920年代、戦争下の日本だが、人々が死んでいく様子はほとんど描かれていない。
だからこそなのか、二郎が夢を追い求めて達成した時の感動や、
これまで追求してきたことが間違っていなかったことが伝わるし、
また勇気をもらえる作品でもある。
そのあたりは宮崎監督のすごさなんだろうな、と思う。
この作品の「飛行機」は、例えば星の王子様でいう「星」だったり、
はたまた「人間」に当てはめることもできるのかなと感じた。
どうやら、彼が疲れ切っているときに宮崎さんが抜擢したらしい。
そういう裏話を聞くと、二郎の(淡々としている)性格と重ね合わせることができて見方が変わる。
名言が多く、それらの意味が解釈出来たらもっと面白いと思う。